予算3万円以内! 編集部:船平の“カジュアル時計レビュー”/フューチャーファンク新作


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編集部のカジュアルウオッチ担当:船平が、実機を見て“コレは欲しい!”と思ったモデルを本音でレビュー。3万円以内の予算で毎週1モデルを紹介していく。第1回は“FUTURE FUNK(フューチャーファンク)”の最新モデルをお届けしよう。

FUTURE FUNK
フューチャーファンク
FF104シリーズ

まだまだ一大トレンドとまではいかないが、ここのところ、時計界でじんわりと勢力を伸ばしている“レトロデザイン”。

米ソの宇宙開発競争に世界中が注目していた1970年代に流行した近未来的なスペースエイジデザイン、80年代に作られていた多機能デジタルウオッチなどをざっくりとまとめてカテゴライズしたジャンルなのだが、欧米のブランドはもちろん、日本国内の時計ブランドからも70年代テイストのデザインや、当時のアーカイブを復刻したモデルがリリースされ、人気が高まっているのだ。

かなり大まかなカテゴライズなので、“レトロデザイン”とひとくくりにしてもそのテイストはバラバラなのだが、なかでも象徴的なジャンルと言えるのが、数字をプリントしたディスクを回転させることで、文字盤の小窓から時刻を表示する“機械式デジタル時計”だろう。

1970年に世界初のLEDデジタルウォッチ、ハミルトンの“パルサー”が登場し、ジラール・ペルゴ、ゼニス、ロンジンなどの名門からもLEDデジタルウォッチが発売されるなか、LEDデジタルウォッチを模して製作されたのが“機械式デジタル時計(機械式のデジタル表示ウオッチ)”なのだが、そのユニークなデザインが再注目され、近年、カジュアルウオッチとしてリリースされているというわけだ。

今回、紹介する“FUTURE FUNK(フューチャーファンク)”は、そんな70年代に、JAZ社が発表したローラー型デジタル時計にオマージュを捧げて製作された日本発の個性派ブランド。
車の距離メーターのようにローラーを縦に回転させることによって時刻を表示する特徴的な機構に加え、70年代に花開いたスペースエイジデザインを現代的にアレンジしたデザインが特徴となっている。

これまでに、トノーケースの“FF101”シリーズ、ラウンドケースの“FF102”、ワールドタイム風デザインの“FF103”という3つのシリーズでコレクションを拡充。最新作として発表されたのがこの“FF104”シリーズというわけだ。

》デザインの印象は?
既存シリーズとの最大の違いはケースデザイン。“FF101”シリーズと同じくトノーケースをベースにしているが、フロント部分をフラットなヘアライン仕上げにしていた“FF101”とは違い、新作では水平方向に溝を入れた造形を採用。
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中央に設置した横長のミネラルガラス風防を上下のステンレススチールでサンドイッチするデザインになったことで、既存モデルに比べて立体感が格段に高められている。スチールの金属的な質感、ミネラルガラスの光沢感と、質感の異なるパーツを大胆に組み合わせたことで、メリハリのあるデザインになっているのも好印象だ。また、水平の溝を入れたステンレススチール部分に傾斜を付けているのもポイントといえるだろう。

》装着感は?
サイズは、横が44mm、縦が42mm。既存の“FF101”シリーズとほぼ同じだが、フロント部分の装飾、横長の風防、ケースフォルムともに直線的な意匠を採用することで、よりソリッドでシャープな印象を感じさせる。
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かなりのビッグサイズだが、ラグを短めにデザインすることでベルトのホールド感が高められており、装着感が悪くない。ただし、14.5mmとかなり分厚いデザインなのは好みの別れるところだろう。

》ベルトの作りもチェック!
型を起こして製作したというオリジナルの22mm幅のラバーベルトには70年代に広まったパンチングデザインを採用。通気性が高められており、肌に接する裏面の一部を窪ませているのも好印象だ。
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レトロな雰囲気を再現しつつ、実用性もしっかり考慮されている。表面のマットな仕上げは皮脂汚れも目立ちにくく、触り心地も良い。

》総評
ここ数年、シンプルデザインなど、良くも悪くも無難なモデルが主流になっており、新作モデルも少々インパクトに欠ける印象だった。そんななかで、このゴツっとしたフォルムはやはりインパクト抜群。個性的なデザインだが、1970年代のレトロテイストを取り入れているため、子供っぽく見えないのも魅力といえるだろう。あえて気になる点を挙げるなら、やはり大きく厚みのあるケースだ。私自身は腕が太めなので大きめの時計でも違和感なく着けられたが、好みの分かれるポイントといえるかもしれない。ケースやベルトの質感も良いので、大人のセカンドウオッチとして、満足度の高いモデルといえるだろう。

 

》編集部のオススメモデル
FUTURE FUNK(フューチャーファンク)
FF104シリーズ
FF-1
■Ref. FF104-SV-RB。SS(44×42mmサイズ)。3気圧防水。クォーツ。1万3800円

シルバーモデルのほかに、イエローゴールドカラー、オールブラックもラインナップされているので、気になった方はぜひ実機をチェックしてみよう!

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(左)Ref. FF104-YG-RB。1万4800円
(右)Ref. FF104-BK-RB。1万4800円

レビュー◎船平卓馬

【問い合わせ先】
ピークス
》FUTURE FUNK(フューチャーファンク)公式サイト
http://www.futurefunk-watch.com

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